2025.6.4
お墓で一番大切なところは?
お墓で一番大切なところはどこですかと聞かれたら、ほとんどの石材店さんは「納骨室」と答えると思います。静岡の石材店は「カロート」という専門用語でこの箇所を表現しています。
私も「納骨室」「カロート」だと思います。
昨年から石材関連の5つの全国団体が結束して能登の震災の墓地・墓石の復旧を何度も行っていますが、最優先の作業の一つは「墓石が壊れてお骨が見えてしまっているところにシートなどをかけて見えないようにする」でした。施主様の心理を察すればお骨が外から見えてしまう状況はまず避けたいですよね。
「今は亡きご両親、ご先祖様に心の中で会う」のがお墓参りの理由の一つかと思いますが、そこにはお骨が安置されているからですよね。「他人様のお墓より立派なお墓をつくったから」「ついでに近くのデパートで買い物をするから」といった理由はその次でしょう。ですから「納骨室」が大切と思うのは自然の事かとい思います。
墓石工事においては昭和の時代はモルタルとセメントだけで建てられているものが多く、経年劣化によりしっかり接着されていないことがありますが、静岡では2009年の駿河湾地震、また2011年の東日本大震災もあり、たいていの石材店は基礎工事もしっかりし、業務用の石材のボンドや金具を使い、かなり強い墓石工事をするようになりました。
「どんなに大きな地震が起きても絶対壊れません」と約束することは難しいですが、今まで自分たちが培ってきた技術と最新の資材や道具を使って安心してお参りできるお墓になるよう工事はしております。ただ完璧は無いので日々精進ですね。