2025.11.8
同じ庵治石のお墓でもピンキリがある???|失敗しない石材店の選び方

数年前、静岡のある石屋さんの方に
「庵治石でお墓を建てたい」
という問い合わせがありました。その石屋さんは取引先の卸業者に相談し、お見積書と図面を用意してお施主様に提出しました。
結果、残念ながら他県のある石材店さんでお墓を建てることに決まりました。
主な理由は、価格がメチャクチャ違ったからだそうです。
200~300万違ったって言ってたかな。
この話は自分のことのように非常に悔しい思い出として残っています。
この激しい価格差の理由はなぜか???
静岡の地元の石屋さんがぼったくりなのか?
違います。
安売りした石屋さんはお施主様をだましているのか?
違います。
同じ庵治石のお墓でもピンキリがある
からです。
なにがピンキリなのか?
①庵治石の採石場は、20から30程度あり、
この採石場ごとで出荷される石の単価が違う
(採石業者のブランド、石の濃淡など)
②一か所の庵治石の採石場から出荷される石にもランクがある
(石目、濃淡、安定供給など)
③採石場から出荷された原石を加工する工場にもピンキリがあり、トップクラスの工場は磨きの艶の光沢の数値の厳しい基準をもって出荷される工場もあるが、あまり時間をかけずに磨くような工場もある。あまり早く磨きを仕上げると、艶の醒めがはやい。

④お墓が建立された後に、急激な経年変化が起こったときのアフターフォローにもピンキリがある。
と、簡単に説明してもこんなになってしまいます。説明が長くてすみません。
でもお施主様にはこんなことを説明させてもらえる場面が無い。
その結果、
「値段」「デザイン」「対応した石屋さんの印象」
で決まってしまう。
この仕事に関しては、自分は契約を取った石屋さんの事も、仕事が取れなかった石屋さんの事も、どういった仕事をしてそれぞれの金額なのかはわかっています。細かくはネットでは言えませんが。
結果的に仕事が取れなかった静岡の石屋さんは、
トップクラスの採石場から出荷された石を、
これまたトップクラスで一番加工賃が高い工場で墓石を加工し、字の彫刻と、石工事をした金額で見積書をつくったのです。
良いものが高価なのは仕方がありません。
ただ、その良さを伝えることができなかった石屋さんの力不足と思うしかないということと、
庵治石なのにめちゃくちゃ安い
という誰でもわかる説明不要なメリットで仕事が獲得できてしまう石屋さん。
どちらの努力が勝つのだろうか。
伝えた方が勝つ
のは間違いないですね。

もう一度言いたいのは、・・・
同じ庵治石のお墓でもピンキリがある
ということです。
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