2025.12.2
西と東で墓石の彫りの深さが違います|知っていましたか?

弊社の工場の画像です。このコーナーでは石に字の彫刻をしています。
字の彫り方は、静岡県の東部と、中西部では彫り方を多少変えています。
彫り方と言いますと、彫りの深さです。

東に行くと、彫りが浅く、西に行くと彫りが深いです。
この話も不思議なもので、富士川が境で変わっている感じです。
電力も富士川が境目ですけど、電力と石屋さんの慣習はなにか関連あるのかな?
関東の職人さんに字を彫刻して関西に納品すると、「彫りが浅すぎる」とクレームを受けます。
逆に、・・・
関西の職人さんに字を彫刻して関西に納品すると、「彫りが浅すぎる」とクレームを受けます。
石製品の卸売りを広範囲にやっている職人さんは知っていますが、静岡全域をカバーしていると、それだけでわかります。

以前に書いたブログにもありますが、おそらくそれは、
東日本の方が黒い墓石が多く、西日本の方は白い墓石が多いからだと思います。
黒い石に彫ると、字が引き立ち、良く見えやすいです。
逆に、
白い石に彫ると、黒い石に彫るより字が引き立ちにくいです。
ですから深めに彫ったり、字の中にペンキを入れたりすることが多いです。

もう一つの理由は、黒い石の方が硬質で、彫るのに時間がかかるからです。
スウェーデンの黒の石は非常に時間がかかりますのでとても白い石と同額では彫れません。
静岡県の中西部ですと、だいたい字の太さと同じぐらいの深さで仕上げます。
静岡県の東部から首都圏は、だいたい字の太さの2割引きぐらいの深さで仕上げています。
これ、僕は知らないで失敗したことがあるのでまさに「経験者は語る」状態です。
それも結構お墓のケンミンショーです。
これ、自分の地元だけで営んでいる石屋さんはわからないことです。ですから
「浅いのはおかしい」
「深いのはおかしい」
となります。
でも、
「おかしい」
わけではなく、それぞれの地域の石屋さんの慣習によるものです。
ですから、大体の場合は
「深いなあ」「浅いなあ」で大丈夫です。
スウェーデンの黒の石などは、0.5ミリも彫らなくても字が引き立ちます。
でもそんな深さで
白いを彫り上げたらほとんど字が見えません。
やっぱ、浅すぎる方が困るかな。
皆さん、よかったら大阪の墓石を見た後に東京の黒い墓石を見てみてください。深さが違うはずです。
いやいや、
よかったら静岡の墓石を見た後に富士の黒い墓石を見てみてください。わかりますよ。
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この記事を書いた人
イシフク社長望月秀康
