驚きの発想!石製サッカーゴールの香炉をつくりました。^_^

2025.7.6

驚きの発想!石製サッカーゴールの香炉をつくりました。^_^

ご家族ぐるみでサッカーをやられていた故人の奥様から「ゴールの石製香炉をつくりたい」という要望をいただきました。驚きのご要望でした。

寺院の庫裏(住職のお住まい)を挟んで対照的な場所に故人のお墓(本家)と故人のお兄様のお墓があり、お兄様のお墓にはサッカーボールの石像が設置されているため、「住職のお住まいをはさんであの世で兄弟でサッカーをやって遊んでくれたら良いね」ということで「こっちはゴール」という話になったようです。(当然ですが、この世で住職のお住まいをはさんでのサッカーはしない方が良いです。)お兄様の納骨式の後、こういったお声をいただきました。

 

要望を受け、まずインターネットで「サッカーゴール 石像」として調べたり、モニュメントの写真集を見ましたが、どこにもゴールの石像はなく、どのようにつくろうかしばらく悩みました。

こちらが最初のラフとCADでのモノクロ図とカラー図。だんだん自分の中で作品のイメージができあがってきました。奥様にこれらの図面を見ていただいてからつくりはじめました。

グラウンドを表現するのはインドの緑系の石材にし、ゴールの枠を表現するのは白い石材にしようとは考えていました。

できあがったのはこちらです。工場での最終仕上げと検品の際の画像です。

こちらはお墓に設置されたあとの画像です。ゴールの枠の中にボールのようなものがありますが、これは施主様が用意されたキャンドルです。

サッカーボールのモニュメントは日本中を探せば沢山あるかと思いますが、ゴールはなかなか無いのではないかと思います。ちなみに、ゴールの枠の石材は、当初はカンボジアの石材を考えておりましたが自分の独断でポルトガルのSPIという銘柄にランクアップしました。こちらの石はバブル期の時代から流通している実績十分の石材です。

仕事柄、色んな人達の生き様や実績を石やお墓をとおして表現することがあり、時として喜んでいただけることがあります。大変ありがたいです。

今回の仕事は故人とそのご家族の方たちの思い出を残す一助となれたかもしれませんが、自分にとりましても大変な思い出になり、大変光栄なことでした。

ご兄弟があちらのほうでサッカーを楽しんでいただけたらと思います。ご冥福をお祈り申し上げます。